(2004 サマーフレッシュセミナー)
◇ 参加印象記

第15回 サマーフレッシュセミナー(2004年) 印象記

樋口綾子(石心会狭山病院)

 2004年7月31、8月1日、サマーフレッシュ セミナーが埼玉県秩父市において開催されました。

 第一日目 7月31日(土)

 昼過ぎに秩父駅に集合。急に真っ暗になったかと思うとバケツをひっくり返したような雷雨。びしょ濡れになりながら、武甲正宗の醸造元である柳田総本屈にたどり着きました。武甲正宗は、江戸中期に誕生した伝統ある秩父のお酒です。酒造りは常に良質の水が要求されるため、より良い醸造水を求め、数度の移転を経て現在の場所に店を構えたそうです。武甲正宗は永年にわたり、数多くの品評会や鑑評会において幾多の受賞に輝いており、その品質は武州秩父に銘酒ありと知られています。国指定登録有形文化財にも指定されている古い店先には数多くの酒が並んでおり、店の裏には昔ながらの蔵があります。井戸、釜場、精米所、仕込蔵、貯蔵庫を見学しながら、ご主人が麹づくりからお酒が出来るまでの苦労や品質へのこだわりについて熱く語ってくれました。酒を造る過程で大切なのは水と米選ぴ。上質なものにこだわっているからこそ良い酒が生まれるという言葉がとても印象的でした。上質なものにこだわる−これは、私たちの仕事や研究にも共通して言えることだと思います。

武甲酒造にて

熱く語ってくれたご主人

 雨足はさらに強くなり、酒蔵を一通り見学したあと、待ってましたの利き酒タイムです。銘酒武甲正宗をはじめ、店主ご自慢の日本酒、焼酎や果実酒が次から次へと登場し、それぞれにこめられた熱い思いを語るご主人は、本当にお酒と仕事を愛しているのだと実感しました。私もここまでの情熱を仕事に研究会にかたむけられたら・・・。はじめはちょっとのつもりでしたが、結局すべてのお酒を試飲してしまいました。なかでも果実酒は度数も低く、柔らかい口当たりで女性にはおすすめです。

武甲酒造にて

試飲もして、お土産も買って・・・

 気がつくと雨も上がり、ホテルへの移動途中に秩父連山に大きな虹が架かっていました。部屋の窓を開けるとひんやりとした空気が流れ込み、下を流れる渓流を覗くことができます。ゆっくり湯につかり、夕方18時頃から大広間にて宴会スタート。酒蔵で浴びるほど飲んだことも忘れ、ビール片手にさらにいい気分になりました。その後、部屋に戻ると二次会が始まりました。はじめは宴会の延長で愉快になっていた私ですが、しばらくすると話は研究会の将来についての話題になり、気がつくと真剣な討論会に切り替わっていました。皆さんの研究会に対する熱い思いを聞きながら、循研のパワーの源を実感することが出来ました。とにかく熱〜い一夜でした。

 第二日目 8月1日(日)

晴天の二日目

ホテル前にて

 昨日とはうって変わっての晴天。この日は朝から蕎麦打ちを体験しました。6、7人の班に分かれ、みんなで力を合わせて最高の蕎麦を作る、まさに団結力が試される場でした。各作業台の上にはそば粉の入った器とそばを練るため のこん棒が用意され、ご主人の指導の下、一斉に作業にかかりました。普段何気なく口にしている蕎麦ですが、実際自分たちの手で作ってみると、相当な腕力が必要であり、慣れていないためか一人の力ではできません。そば粉のこね具合や加える水の分量が少しでも違うと蕎麦の味やコシが失われてしまい、そば打ちには技術と愛情が大切だと教えていただき、蕎麦作りの難しさを知りました。

蕎麦打ち体験の風景

よそ見しているとダマになっちゃうよ!!
蕎麦打ち体験の風景

後は茹でてもらいましょう。
(皆さん、エプロンがお似合いです。)

 作業から2時間、すべての班の蕎麦作りが終わり、自作の蕎麦を食べました。味は・・・もちろん絶品!! 初めてのわりには上出来だったと思います。そして、今回のサマーフレッシュセミナーは無事解散となりました。

 さまざまな経験をし、夜遅くまで討論会をしたこの夏のサマーフレッシュセミナーで、学んだことはどんな事にも熱意とこだわりが大切であるという事です。普段の仕事や研究会の中では学べない多くの事を酒蔵や蕎麦屋のご主人、そして研究会の仲間達に教えてもらった気がし ます。

 お酒を持参していただくなど、皆様のご協力があって無事フレッシュセミナーを成功させることができました。この場であらためて感謝を申し上げ、第15回サマーフレッシュセミナー印象記とさせていただきます。




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